タルトタタンに使用するりんごは、季節に合わせて青森産の旬のものをセレクト。季節に合わせた、いろいろなりんごの品種の味をお楽しみください。

「はつ恋ぐりん」は、2011年に品種登録された青森県生まれのりんごです。2015年から一般にも出回り始めた新しい品種で、生産量も少なく、希少なりんごです。“光輝く北国の翡翠の玉”と表現されるほど、光沢のある鮮やかな緑色をした青りんごです。

味はその名の通り、“甘酸っぱい初恋の味”のイメージそのまま！さわやかではっきりした酸味の中にも甘みと濃厚な味わいがあり、香りも豊かでパリッとした固めの食感が特長です。酸度は「ふじ」の約２倍ですが、ただ酸っぱいだけではありません。糖度は「ふじ」と同じくらいあります。

調理しても酸味は残り、加熱して水分が飛ぶと濃厚な味わいが際立ちます。まさにタルトタタンにぴったりなりんごです。

タルトタタンを1つ作るために使うりんごは約3個。約9センチほどのホールケーキですが、食べ応えのある量に仕上げました。2~3人で分けて食べてもデザートととしては十分な大きさです。

りんごをじっくり時間をかけてキャラメリゼすることで、りんごのおいしさを最大限に引き出し、口当たりは非常になめらかに仕上げました。じっくり煮込んだ青森県産のりんごを何層にも重ね、りんごの酸味と甘み、旨味がギュギュッと凝縮されています。

また、ブレジュのタルトタタンは、りんごとの一体感をより感じられるようにパイ生地やタルト生地ではなく“クランブル生地”で焼いています。クランブルはイギリスの発祥で、小麦粉、砂糖、冷たいバターを混ぜてそぼろ状にしたもの。このタルトタタンには、北海道産の上質でコクのあるバターとアーモンドパウダーの入ったクランブル生地を敷き詰めました。アーモンドの豊かな風味たっぷりのクランブル生地が、サクサクな食感のアクセントと、十分な食べ応えもプラスします。

キャラメリゼしたりんごのなめらかさとクランブルのサクッとした食感が楽しめる、青森県産のりんごをたっぷり使用した贅沢なタルトタタンです。

フランスでは、タルトタタンに酸味のある発酵クリームを合わせるのが定番です。そのままでも美味しくお召し上がりいただけますが、食べる直前にオーブンやトースターで軽く温め、アイスクリームを添えると「熱さ」と「冷たさ」のふたつの異なる温度のコントラストが楽しめ、より美味しく感じられます。

バニラをはじめ、キャラメル、ラムレーズン、ナッツ系などがおすすめです。バニラアイスに“カルヴァトス”を少し垂らして、洋酒と組み合わせる大人な楽しみ方も♪

タルトタタンは、フランスでもっとも有名なデザートのひとつです。フランスのソローニュ地方の発祥で、タタン姉妹が作ったタルトということでその名がつけられました。

19世紀後半のこと。
ソローニュ地方のラモット・ブーヴロンにステファニーとカロリーヌのタタン姉妹が、小さなホテル「タタン」を経営していました。料理担当の姉のステファニーは、いつものようにりんごのタルトを作っている時に、うっかりタルト生地を入れ忘れて焼いてしまいました。やむを得ず途中でタルト生地を上からのせて焼き、焼きあがったものをひっくり返してみると・・・なんということでしょう！！香ばしくて美味しそうなお菓子が出来上がっていたのです。

その見たこともないお菓子をお客様にふるまったのが伝統菓子“タルトタタン”の始まりでした。その後、この“タルトタタン”はホテルの看板菓子となり、この地域一帯に広まり、後に世界的に有名になりました。